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The Another side of DragonNest ~もう一つのドラゴンネスト【1】

Posted by みん on 20.2017 【ドラネスストーリー】 2 comments 0 trackback
皆様、おはこんばんちわんす! みんですん!

本日は、この前コソーリ告知した、どりゃねすのフレのキャラを使ったオリジナルストーリー披露!
ちょっと、いやかなり長編になるかもなので、ちょっと半端なのですが、区切りつける為に、一旦あぷさせてもらいましたん!
自分でもあぷしないともう整理出来ないからね。 仕方ないね。

主人公は、私の妹分である ぴょん嬢。
彼女のキャラはGMなので、アカデミック関係のお話中心です。
この前も書きましたが、フレのキャラが出てくるお話をどりゃねす仕立てで書くのは初めてなので、一応頑張ってみました。
おかしなところやらつじつまの合わないところもあるかもですが、生あったかい眼で見てやって下さい。

今回は3人だけですが、おなじみのNPCさんも出てきます!

それでは、お暇な方、よろしかったら続きを読んでやってください!




 何百回、繰り返し、確認したことだろう。

脳裏のモニターに再生されるのは、いつも同じ。
同じ映像。 同じ音声。
髪を腰まで伸ばした、眼鏡をかけた白衣姿の女性。
名前は。
そう、名前は。

「あなたは私の最高傑作よ、ナンバー00」

メモリーの中の彼女は、そう言って、いつも私を誉める。
そのくせ、まるで汚らしい嘔吐物でも目にしてるかの如く、私を冷たく見下ろす。

彼女は、博士。
そう。
ジャスミン博士。
私の創造主。

私は、彼女の造った、沢山のアンドロイドの内の一体。
正式名称『パラマウント・イェールディングオブジェクト=キリング・オブリゲーテッド・タクティック・オートマタ=タイプコード00』
「最高級殺戮向け機械奴隷人形」のが簡単だと思うのだけど、彼女は、私を、そのどちらの名でも呼ばない。

「だって長すぎてめんど・・・ああ、いえ、人間はね、大好きなモノを呼ぶ時、名称を省略する習性があるの。 ナンバー00、私は、あなたの事が大好きなの。 だって、あなたは最高傑作なんだもの。 他のどの人形とも比べ物にならない出来栄え。 だからあなたは、あなただけは、ナンバー00と呼んでいるのよ。 ね、わかるでしょ?」

私は、博士の大好きなモノ。
私は、博士の最高傑作。

だからこそ、博士は、大切な任務を、私に与えてくれた。

――大切な任務。

私は、それを実行する為に。

……する為に。

する。

はず、だった。

それなのに。

なぜ。

どうして。

「どうしてこんなことになってんだよオラァ!!!!!」

何故! どうして!!!
私は!! 今!!!!
ロータスマーシュとかいうクッソ田舎のド外れの遺跡の跡なんかに腰かけて!

「なんでアンタとのほほんと焚火に当って差し向かいで肉食ってなきゃいけねぇんだヨォ!!」
「うっせーぞ。 食事中はしゃべるなって教わらなかったのか。 ロボットのくせに学習機能もねぇのかこのタコ」

目の前で、顔を脂でテカテカにしながら、香ばしく焼けた肉にかぶりつきつつ私に悪態をたれるこいつは、一見ただの下品な女にしか見えないが、実は男だ。
名前はアオベ。本名かどうかは知らない。
青く大きな目。綿菓子みたいなふわふわの少し癖のある金の髪。すらりとした長い手足。青い女性用騎士団コスチュームが妙に似合ってて、下手な女子よりも遥かに可愛いのが、なんとなく面白くない。

「アオベ!! 貴様、また! 短いスカートの時にあぐら組んだら、パンツ全開だぞって何度も言わせんなこのハゲ!」
「ん? あぁ、ワリィワリィ。 ついね、つい」
アオベが、言われてはっと気づいてそそくさと足を閉じた。
「大体なんでずっと女装なんだよ。 こんなとこ、人どころか魔物だっていないでしょうが」
「んー、オレホントに強いし、フツーの格好とかしちゃうと目立っちゃうし、普段からこうして癖つけとかないとね」
「はぁぁ!? おま、ばっかじゃないの?! 一体どこの世界に、だらーんとパンツ見せながら骨付き肉かぶりつくものごっつい女がいるんだよ! そっちのがよっぽど目立つわハゲ!」
「……ハゲてねーし」
アオベは、ちらっとこちらを見て、ニッカリと笑って、続けた。
「要は本来の姿がわからなきゃいいのよ。 最小限の変装も兼ねてっから。
 ま、そうカリカリせず、肉食えよ、ほれ、ピョコタ」
このやろ! また!
「きさまあああ!ピョコタゆうなーーーーーーー!」
「だってピョコタじゃん」
「何度言えばわかる!
 私の正式名称は『パラマウント・イェールディングオブジェクト=キリング・オブリゲーテッド・タクティック・オートマタ=タイプコード00』だと言っているだろうが!!! 勝手に替えるなハゲ!!!」
「だからほら『Paramount Yielding Object  Killing Obligated Tactic Automata』で『PYOKOTA』じゃん」
「うわああああああああああああああん!! 省略するなあああああああ!!!」

本当に。
どうしてこんなことになったのか。

全くをもって、この現状が未だわからないのだ。

そう、私が意識を回復した時には、既にこのアオベが目の前にいたのだ。
と言うより、アオベに「気がついた?」と声をかけられて初めて、自分が意識を失うシャットダウンモードに入っていたことに気がついた位なのだから。
最初、私があんまりにもかわいいから(大事!)思わず声をかけたくなっちゃったのかと思っていた。
だが、どうやらそうではなく、アオベが言うには、王都からこのロータスマーシュに続く街道の端っこでぶっ倒れていた私を、たまたま通りかかったアオベが、たまたま気がづいて、たまたま拾い上げたというのだ。
私は、それを聞いてすぐ、自分の中のメモリーとログを確認した。
それで、確認できたことは2つ。
1つめは、私が、ジャスミン博士に作られたロボットだということ。
2つめは、博士に何か重大な任務を託されたということ。
だが、それ以外のことは、一切記録も記憶も私の中に残っていない。
それまで、どこにいたのかも。
どこに向かおうとしていたのかも。
そして。
博士に任されたはずの重大な任務の内容すらも。

しかし、今までの事から、ある程度の事は察しがつく。
おそらく、私は、ジャスミン博士のもとから目的地へ向かう途中、何らかのトラブルに巻き込まれ、その際メモリーの一部を破損したのだろう。
自分をスキャニングしても外傷はほぼなかった。だが、ひとつだけ、後方の頭部分に、確かに何か打ち付けられたような痕跡があった。
勿論、現状を確認できそうな所持品も一切持っていなかった。
もしかして、いわゆる強盗にでもあったのだろうかと思ったが、そんな痕跡も全くない。
考えてみると、戦闘能力も最高級のこの私が、相手に一撃も与える事なく、倒されてしまうわけなどない。
そうなると、相手はよっぽどの実力者か。――あるいは。

しかし。

「つか、お前、何でロボットのくせにフツーに人間の食い物が食えるの?」

3つ目の骨付き肉をぱくりとくわえたまま、アオベが聞いてきた。
「ふふん、聞きたい?聞きたい?」
「いや別にどうでもいいけ」
「仕方ないわね!特別に教えてあげるわ!」
「(いやホントどうでもい)」
「私はね! 『超』がつく高性能自動人形なの! 普通のロボットならガソリンとか燃料とかそんな類の原始的なエナジー補給方法オンリーよね!? だーけーど! 私は違う! ちゃぁんと人が食べるものからでもエナジーの補給が可能なの! 食べたものは体内のエナジータンクに送り込まれ、即座に瞬間冷凍!即座にナノレベルの真空破壊処理! そして! 動力に必要な成分とそうでない成分とに瞬間分離! 不要物は分解破砕処理され、排気口から外へ排出! そして抽出された純エナジーのみが、各パーツに送り込まれるってわけよ! どう?素晴らしいでしょ? 無駄のない造りでありながら、限りなく人間に近いこの構造! 細部までこだわり抜いた完璧とも言えるディテール! これぞまさに芸術!……って聞けよオラァ!!!!」
「あ、終わったー? で、その超高性能人型ロボット様は、これからどうするわけ?」
「……それがわかれば苦労しないわよ。 最初はエナジー不足のせいでメモリー機能に障害が出てるかと思ったけど、どうやらそうじゃないみたい。今のところ、内部構造に問題はなさそうだから、あとは、外部からの衝撃か攻撃かあるいは……」
「でも、オレが見つけた時、お前、草っぱらにごろーんとパンツ全開で転がってたぞ。 周囲に特に争った形跡も何もなかったし、てっきりただの酔っ払いかと……」
「パンツ全開ゆーな! ……でもまぁ、覚えてないからその辺りもわからないわね」
「呑気だなぁ。 そんなことで大丈夫なのか? この先」
「大丈夫よ! だって私、戦闘能力も最高級レベルなんだから! なんてったって私は『超』がつく」
「ハイハイ」
「聞けよ!!!ハゲ!!!」
「ハゲてないっつーの……」

アオベはくわえてた骨をぽいっと焚き火に投げ入れて、その場にすっくと立ち上がった。

「じゃ、とりあえず、手合わせ、いっときますか」

アオベは、そういって、持っていた槍を構えてみせると、私に向かって左手でコイコイと手招きをしてみせた。

「どの程度できるか、お手並み拝見させてちょ」

こ、こいつ・・・。

「・・・ふふん、いいわ。 まぁ私はロボットだから手加」
「手加減はちゃんとしてあげるから、君のご自慢の腕前見せてよ、ピョコタちゃん」
「だから!!! 貴様!!! ピョコタってゆーなっつってんだろうがああ!!!」

その子憎たらしい減らず口ごと、ギッタギタにしてくれるわ!!! このオカマの槍使い!!!
私は、立ち上がり、少し距離をおいて、体内の戦闘モードをオンにした。
リミッターゲージ120%オーバー。 エナジー開放確認。 作動。

戦闘、開始――。

その時。頭の中で、音声が鳴った。

【エラーF09確認。 バトルコアがセットされていません。 戦闘モード作動不能。 モードが自動解除されました】

「・・・え?」

その瞬間。

前に出ようとした私の足は、一瞬機能を停止した。
そこに、アオベがくるりと廻した槍の柄の先が、私の額を捕えた。

私は、柄の先に、額をちょんと突かれて。

突かれて。

そのまま。

これ以上ない勢いで、後方に、でっかく吹っ飛ばされた。

「な、な、な、なんで・・・?」

こ、こ、こんな莫迦な・・・。

バトルコアが、セットされて、ない・・・?

なんで・・・。

「おいいいいいいいいいいい! ピョコタああああ!!!」

吹っ飛ぶ私の目の端に、血相変えたアオベがこちらに向かって走りだす姿がちらりと映った。

けれども。

「どうなってるのよ・・・」

私は、そのまま勢いよく繁みの中に頭から突っ込んでいった。
そして、そこにあったごつごつとした固い何かに思いっきり頭を打ち付けた。
目の前の映像が、ぶわっと大きく揺れ動く。
これは……。 まずい……。 かも……。
私の意識は、そのまま、シャットダウンモードに入ってしまった。




……くすくす。
誰? そこで笑っているのは。
……負けちゃったね。
だって! 戦闘モードが解除されたんだもん! 仕方ないじゃない!
……コアがないから、負けたって思ってる?
当然よ! じゃなきゃ私が人間に負けるわけないでしょ!
……本当に忘れちゃったのね。
忘れてたって、何を?
……ジャスミンの言ったこと、憶えてない?
博士が? 何を?
……早く見つけてね。
え?
……ジャスミンと、私が欲しいもの。
博士が?
……必ず手に入れてね。 ナンバー00。
ちょ、だからそれ、何? っていうか、あんた誰!?
……あたし? あたしは……。

「……デイジー?」
「?! おい!今なんてった?!」
「…………」
「おい! ピョコタちゃん! 起きろ! 起きやがれ! おい! タコ!」
「コラコラコラ、そんなにゆすっちゃいかんヨ、アオベ君」

……アオベの声。
あと一人……。 知らない声……。
私は、そこで、やっと意識を取り戻した。
目の前に映ったのは、見知らぬ小さな部屋の天井。
私は、部屋の真ん中の粗末な木のベッドに寝かされているようだった。
そのまま、辺りを少しサーチする。 どうやら内部機能に大きな異常はない。
部屋には窓はなかった。 だけど、かすかに焼けた鋼の臭いがした。

「おお、気がついたみたいだヨ。 おい、お嬢ちゃん、大丈夫かネ? わかるかネ?」
「…ピョコタちゃん……」
「アオベ……?」

ベッドの横には、複雑そうな表情を浮かべたアオベと。
そして。
横に、白いヒゲ面の小柄な男が、チェスの駒のように、ちょこんと座っていた。
表情はヒゲに埋もれてわからない。が、よく見ると、ヒゲにところどころ小さな焼け焦げたような黒い痕がついている。
小柄な体躯にそぐわない大振りのハンマーと、無骨な棍棒のような野太い腕。
腕には、不思議な文様のタトゥが腕輪のようにぐるりと施されている。
あのタトゥ……。

「あの……」
「いやしかし驚いたネ。 アオベ君がお嬢ちゃんを抱えてワシの工房に駆け込んできた時は、一体全体何事かと思ったヨ。 アオベ君、気が動転してここを病院と間違えたのかとネ」
「なわけないだろ! 大将、それより、ピョコタちゃんの具合はどうなんだよ?! 大丈夫なのか?」
「オイオイ慌てるでないヨ。 そりゃワシだってメカニックの知識はそれなりにあるヨ。 だけど、このお嬢ちゃんを造った人は天才だヨ。 ほれ、見てごらんアオベ君……」
白ヒゲの男が、私の後頭部分を指した。
「創ひとつないじゃろ? 君の話だと、君が吹っ飛んだお嬢ちゃんの傍に駆け寄った時、お嬢ちゃんのこの部分には大きな亀裂が入っていた。 だが、ワシが見た時、既に亀裂はなく、うっすらと裂傷が残っていただけじゃった。 そして、今はもう跡形もない」
「……本当だ。 あんなにでっかく裂けていたのに……」
「おそらく、自動自己修復機能。 それも、ものすごい高性能じゃ。 この短期間でここまで自動回復するとは。 ……いやはや、すごい技術じゃヨ」 

私は、ただ、二人が話す内容を、ぼんやりと聞いていた。
自動自己修復機能? 私、そんな機能、ついてたかしら?

「ともあれ、そんなわけで、外傷に問題はなさそうじゃ。 だが、問題は、内部じゃな。 お嬢ちゃん、どんな感じかネ?」

…………。

「大丈夫です。 アオベに会ってからの事のログは残っています。 シャットアウトしている間の事はわからないけど……」
「ふむ……」

私は、過去データベースを検索していた。
インプットされた何億の画像データと照合しているうちに、1件がヒットした。
まさか……。

「あなた……。 ベリンコーポレーションのベリン社長?!」
「お?!」

間違いない。 この白ヒゲのおっさん、ベリンコーポレーションのベリン社長だ!
偉大なるクローン技術の父と、こんなところで会うなんて……。

「ベリンコーポレーションとは、また随分持ち上げてくれたのぉ。 だがワシはメカニック好きのただの鍛冶屋じゃヨ? 誰かと勘違いしておるんじゃないかの? お嬢ちゃん?」

ベリン社長は、そういってホッホホッホと機嫌よく笑った。 どうやら社長と呼ばれたのが嬉しいらしい。
察するに、この人はまだ、社長ではない。 「今」はまだ、ベリンコーポレーションはないようだ。
メモリーもログデータも紛失したせいで、現状の把握がはっきり出来なかったが、どうやら少しわかってきた。
きっと、私は、私のいた「世界」から、「過去の世界」に移動してきたのだ。
私の目的地は、「過去の世界」。 これだけは、おそらく間違っていない。
だが、まだ肝心の「任務」が、さっぱりわからない。
そもそも何故私は忘れてしまっているの。
時空移動の衝撃で? なら、装置の残骸とか何かしらの痕跡があるはず。
なのに、それはなかった。
何故。 どうして。
……博士。
ジャスミン博士。
あなたは、私に、この「過去の世界」で、何をさせたかったのですか。
何を求めたのですか。
それと。
シャットアウトモードだったにも関わらず、飛び込んできたあの音声データ。

「デイジー……」

私は思わずつぶやいた。
アオベは、それを聞いて、何か言いたそうな顔をした。

「あ、あのさ……。 ピョコタちゃん……」

私は、アオベの顔を見た。 
そして、さっき、アオベに額を突かれて、シャットダウンした時のことを思い返した。
そうだ。 なんであんなことになったのか。
あの時。
私は、アオベが槍を返した時、アオベが突くのではなく軽く薙ぎ払おうとしていると、わかっていた。
あいつの指の動き。 腕の筋肉の収縮の具合。 繰り出そうとされる足運び。
私の目には、全部全部、見えていたから。
だから私は、それより先にアオベの懐に入り込んで、ご自慢の槍を叩き落してやろうとしたのだ。
私の能力なら、それは可能だった。 
戦闘モード時の私の運動能力は、非戦闘時に比べると約200倍になる。
戦闘モードさえ、作動していれば、造作もないはずだった。
それなのに。

……!! そう言えば!!!

「そのさ、ピョコタちゃん……? あん時オレ、マジ加減しようとしたんだよ? でもね……」
「……それ以上言うな、はげ。 わかってる」
「……(だからハゲてねーよ……)」
「……バトルコアがない……」
「……へ?」
「だからぁ!!!!!」

私は、アオベの襟首を、わっしと掴んで叫んだ。

「バトルコアがないんだってば! セットされてるはずのコアが! 私のコアが!」
「え? あ、お、おぅ……」
「おぅじゃねぇよ! ばかぁ! なんでよ! なんでないのよ! どうなってんのよ! 教えなさいよハゲ!」
「だからハゲてねーよ!! てか落ち着け! そんなに絞めるな! な、落ち着けってば!!」
「どうすんのよ! あれがなかったら私、超絶カワイイだけが取柄のタダのお人形じゃない! これじゃ万が一敵に遭遇しても戦えないじゃない! 博士に託された任務が果たせないじゃない! 博士の欲しがっているものも手に入れられないかもしれない! どうしよう! 私、一体どうしたらいいのよぉ!! うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
「……博士?! 敵?! 任務?」
「お取込み中スマンがネ、グルーミングなら後にしてくれんかネ?」
「「グルーミングじゃないっ!!!!」」

その時、誰かが外でドアをノックする音がした。

「こらこら外まで聞こえてるよ。 ちょっと? 入るよ? 一体何の騒ぎなの?」

ドアが開いて、誰かが入ってきた。
そこには、タキシードに身を包んだ、背の高い男の人が立っていた。 

「ふぁ……」

私は、思わず、掴んでいたアオベの襟を、ぱっと離した。
その人は。
無造作に髪留めで留められても、なお艶やかに輝く黒い髪。
聡明な光を帯びた、切れ長で、愁いを含んだ淡い青紫色の瞳。
すらりと通った鼻筋。 薄くも分厚くもない、美しい唇が描く美しい口角。
白すぎない、黒すぎない、シミ一つない、すべらかな肌。
私は、猛烈な勢いでデータベース検索をフル稼働させた。 
この人……。
『 イ ケ メ ン 』 だ !  ※類似語:絶世の美青年(死語)
なんて完璧な顔立ち! なんて完璧な立ち居振る舞い! 
まさに、これぞ、天賦の至宝と呼ぶに相応しい!!
こ、この造形が、人工でなく、100%自然産ですと?!
ああ、博士がこの場にいたら! じっくりたっぷり見せてあげたい! 
いや違う! これはデータ収集よ! そうよ! そうなんだってば!

「あらカワイイ♪ 何々? そんなに見つめないで。 照れるじゃない。 あ、ご挨拶しなきゃだね。 初めまして。 私の名前は、レイ・D・ノーリッジ。 セントヘイブン神殿騎士団特務部隊の部隊長で、このアオベ君の上官だよ。 ファーストネームの『レイ』で呼んでくれると嬉しいかな♪ 宜しくね♪ カワイイ仔猫ちゃん♪」
「やだそんなカワイイだなんて……。 じゃ、レイ、さん……って呼んでもよろしいかしら?」
「うんうん♪」

レイさんは、にっこりと笑って頷いた。 おお、声音まで美しいじゃない……。
しかも初対面の私にも、丁寧に自分から名乗ってくれるとか、なんて嫌味のない腰の低さ。
この人が、あのアオベの上官だなんて。

一方で、そのアオベは、レイさんを見るなり、すっとんきょうな声をあげた。

「レ、レ、レ、レイさん?! なんでここに?!」

レイさんは、ふっと微笑みながら言った。

「なんでって、アオベ君がいつまでもお使いから戻ってこないから、心配になって様子を見に来たんじゃない♪ そしたらベリンさんの工房からどっかで聞いたことのある声がするからさ♪ で、頼んでたもの、買って来てくれた? アオベ君♪」

アオベはそれを聞いて、申し訳なさそうに言った。

「あー……。 あの、レイさん、その、実はオレ、言われた通りロータスマーシュの手前までは行ったんすよ。
でもその、 途中色々あって、それでばたばたしてて、結局まだ行ってないんすよ……。 
ホントごめんなさい……」
「あー、なるほど。 そういうことね」
レイさんは、優しげに笑って、アオベの肩に、ぽんと手を置いた。
そして。
「――でもね?」
レイさんの口から、すっと笑みが消えた。
その瞬間、ものすごい雷鳴が轟いた。 そして、青白い雷光が、私達のいる部屋の天井をぶち抜き、アオベの爪先わずか数ミリ先ピンポイントに真っ直ぐ落ちた。
焼け焦げた臭いの中、見ると、そこに、目玉一つ分位の丸い穴がぽっかりと空いていた。

「あーあ……。 レイさん、困るヨ。 また天井と床に穴が開いちまったじゃないかヨ。 やれやれだヨ」

ベリンじいさんが、ぶつぶつと文句を言いながら、交互に天井と床を眺める。

「ごめんごめんベリンさん♪ 修理代はアオベ君のお給料から全額出させるから許してね♪」

レイさんはそう言って、微動だに出来ず直立不動のまま固まったアオベの肩に手を置いたまま、しなやかで美しい猫のように、ゆったりとした仕草で、アオベの横に回り込んだ。
そして、顔面蒼白状態のアオベの耳元に顔を近づけ、目を細め、優雅に囁きかけた。

「……だらねぇ言い訳してんじゃネェぞ、アオベ。 お使い一つデキネェ糞っタレの脳無しの分際で、詫び入れりゃ赦してもらえるとかお前本気で思ってんの? マジ舐めてんの? つか私はお前の何だ? 上官だろ? その上官の頼みごとだぞ? 命懸け切るのが部下魂ってもんだろ? だったら私が『ロータスマーシュ限定販売☆ヨハンの☆怪しげなお面クッキー☆』1ダース買ってこいっつったら、腕がはじけ飛ぼうが、指がぶっ千切れようが、お前は手に入れるまで何が何でも絶対セントヘイブンに戻ってきちゃいけないんじゃないのか? ……わかったらさっさとロータスマーシュに行け。 今すぐ行け。 飛んで行け。 足の皮が血まみれになろうが生爪が剥がれようが馬車馬のようにひたすら走れ。 走れなくなったら這いつくばってでも行け。 今度ブツなしでそのツラ見せてみろ? 全身全霊込めて召喚した数百本のレリックを貴様の全身にミリ単位で一部の隙間もなくぶち込んでやるぞ? セントヘイブンの時計台の上にモズの早ニエみたく無残な骸を晒したくないなら、とっとと行け。 ――次はないぞ?」

――地獄の底から内臓に響き渡る悪魔的重低音サラウンド。
アオベは、その言葉が終わると同時に、ものすごい勢いで部屋を飛び出して行った。
レイさんは、それを確認すると、私の方をみて、にっこりと微笑んで言った。

「さぁ、クズは追い出した♪ じゃ、アオベ君が戻る前に、さっき言ってた途中色々あった出来事って奴を、じっくりゆっくり聞かせてもらってもいいかい? 仔猫ちゃん?」

――私は、ほんの少しだけ、アオベが不憫に思えてしまったのだった。



- to be continued -


『ネタバレに近いあとがき』
ここまで読んでくれてありがとうございます!
今回のフレさんキャラは以下の通り!

・ぴょん = 主人公。アカデミック。未来から来たジャスミン激ラブアンドロイド。過去の記憶がない為現在はポンコツ。
・アオベ氏 = 女装癖持ちレンシア。中身は男。事ある毎にパンツまる出し。実はめっちゃ強い。ツッコミ担当弄られポジ。
・れーちゃん = イケメンプリ―スト。ゲイっぽい話し方が特徴のフェミニスト。アオベ氏だけに極道サディスト。

次回出演予定のフレさんのキャラ

・凛ちゃん = キーパーソンなので詳細は書きませんが、アカデミックです。

そのうち自分のキャラも出します。
テンペかSSか他のキャラか、どの子かはナイショです♪
あと、流れで、他の方のキャラも今後出るかもしれません。
なんたって作者が私です。 気まぐれこの上ない。(

じゃ、そのうち続きあぷしますので、よかったらまた読んでやってくださいね(*´∀`*)



それでは、またw

あでゅw

ヾ(´∀`o)

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▶ Comment

お話キタァァァァーーーー♪^^

あれ?今までのお話と違ってかなり読みやすいと感じるのは
私の気のせい?www
ロボドール設定(実際そうなんだけどw)イイ♪^^
なんかこう、もっと都合の良い隠れ機能が実はあった的な
方向も勝手に期待。www

書くのは大変だったろうけど、読むのは一気にいっちゃったよ。w
お料理といっしゃやね。w^^;(作るの大変やけど食べるの一瞬やし。w)

無理せんように、続きをお待ちしております。^^
2017.01.21 08:28 | URL | リギ #JyN/eAqk [edit]
おお!読みやすいといってくれて何より!!
今回は、みんなのキャラを使うので、読んでくれる人が一層読みやすいように色々工夫したので、嬉しいよ(*´∀`*)
隠れ機能はいっぱい考えてあるよ!あと、他のメンバーのバックボーンも色々試案してる!
少しずつネタバラシしていくので、よかったらまた読んでやってね!

料理も一瞬でたいらげてもらえる方が幸せだし、小説も早く読めたっていってもらえるのが幸せだから、なにより最高の賞賛ですわ(〃ノωノ)

2017.01.21 12:13 | URL | みん #JyN/eAqk [edit]

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